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各論仕上げるのに手間がかかるので一般論から書きます。2008/08
あくまで一般論で7−8割こんなでしょう。経験則なので学者様の理屈は無しです。


肥料
 
 桜は有機肥料を好む。また肥料切れになると生育の停止のみでなく様々の生育障害を起こし枯死する。
 土壌は水はけよくいつも湿っていることが必要。この点では腰水でいける熱帯植物や、ほとんど水かけないでほったらかしのサボテンと違い毎日の水遣りなど、かなり手間がかかる。しかしもともとの日本の環境に適しているので、屋外であれば基本的には問題ない。(ただし腰水にも強く乾燥にも耐える桜もあるので留意)

 以下が肥料やりのポイント・欠乏を起こさないように常に施肥を欠かさない。(多量にやると木が成長しすぎて暴れまくるので、枯らさぬ程度に施肥をすれば小さく納まる。)


 N欠 窒素不足
  葉が夏落葉したり、木の新梢がまったく伸びてこないなどの生育不良になる。最悪は枯れる。
  有機肥料・硫安・尿素で補給するが硫安と尿素は水に溶かして3000倍にしてやる。

 N過多 窒素過多
  新梢は伸びる、葉は大きくなる。降雪しても葉が落ちない、よって枝が折れるが、木自体は柔らかくなり折れにくくなっている。窒素の勢いで急に大きくなると雷雨で裂けたり、雪で折れたり、台風の風を一気に受けて耐えられないということで、それらがなければ伸びっぱなし。休眠に入るのが遅くなる。性質が葉桜ではないのに、葉桜で咲く。
  さらに多いと葉の脈の間の葉緑体が薄くなり黄色から白になる。白く伸びた新梢は枯れてしまうのであしからず。
  N過多で土壌から取り除けと言っても取りのぞける訳はない。無機の硝酸体窒素であれば消石灰をやれば、化学反応で飛ばすことが出来るが、これもいきなりやると根元にアンモニアガスが発生するから桜を枯らしてしまう。
  有機肥料なら乾燥気味に経過すれば吸収しすぎることはないが、有機肥料をだめにする。


 P欠 燐酸欠乏
  花の色が載らない。花が少ない。
  満開の桜の木が(花が)歯抜けになる。
  鶏糞・魚のはらわたなどで対応してください。燐酸肥料も資源枯渇でいつかなくなるそうです。

 P過多 燐酸過多
  花はつけるがまったく桜の枝が伸びなくなる。花は見事だが木の肌がぼろぼろになり、虫がつきやすく病気にも弱く、木はもろく枝は手でひねってもポキポキよく折れる。
  枝の伸長が止まり、葉の脈の間の色が薄くなっていく。
  燐酸のやりすぎと言っても翌年には減少しているので1年あきらめればいい。


 K欠 カリウム欠乏
  木が柔らかくなる。葉が取れやすくなる。花が柔柔している。枝垂れでないのに枝垂れてしまう。
  普通は混合肥料なのでめったに見れない。

 K過多 カリウム過多
  木が硬くなる。輸送時折れてしまいやすい。
  花が凛としている。
  やりすぎないことです。

 Mg欠乏 苦土欠乏
  葉の葉脈の間が最初黄色くなり、ついで白くなり、新芽も白くなる。
  Znなど吸収過程に様々の微量要素がかんでいます。やってすぐ効果はありませんがたくさんやる必要もありません。

 Mg過多 苦土過多
  こんな土壌あるわけないので、枯れてしまいます。
  少し多すぎるとなぜか生育停止してしまうのでやり過ぎないようにします。

 S欠乏 硫黄欠乏
  病気に弱くなり虫が良くつくようになります。
  石灰硫黄合剤 200−1000倍を潅水。

 S過多 硫黄過多
  やったことないのでわかりません。が、木肌が白くなっていきます。
  石灰硫黄合剤は濃すぎると枯れます。

 Fe欠 鉄欠乏
  根の成長が衰え、時々根腐れします。

 Fe過多 鉄過多
  砂鉄で栽培も出来ますが、砂鉄は吸収される分子構造ではないと思うので普通の土壌では過多は心配しません。

 Ca欠 Ca欠乏
  木肌が赤くなり色艶も出てきますが、花芽や葉のつき具合など全体的に衰えていきます。
  
 Ca過多 Ca過多
  成長が止まり、重金属障害と呼ばれる複合の生育障害が発生します。簡単に言えば枯れます。
  やりすぎに注意です。