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仁科蔵王

2015/01/27
枝わけ http://www.yomiuri.co.jp/local/okayama/news/20150127-OYTNT50449.html

 仁科蔵王が生まれてから、追加照射で新しいものができるのではとビーム追加照射をしたり、ガンマ線の緩照射も試したが、いずれも枯死することになっていった。そこで仁科蔵王の追加照射による改良はあきらめ交雑による回復に転換して、復興桜などを作り出していたが、2011年の原発の核爆発以降山形でも線量の高い時期があり、ガンマ線で80Gyで育種したものや、ビームでの照射のみの原体は悉く1年以内に枯れていった。聞くところによればガンマーフィールドでも同じことが起こったようであるが、これらの現象は線量の高いところに広範囲に共通していた。
 仁科乙女・巴波桜にも同様の現象が起こって原木は山形にはなくなってしまった。

 またこうした人為突然変異による育成品種には原発汚染による低線量で花色の変化や生育の変化など様々の変化が容易に起こっている。

 山形における仁科蔵王が枯れてしまったため、和光から枝わけをお願いしたものの、和光も線量が一時高く、阿部先生の機転で岡山の仁科会館をご紹介いただき、誕生時お送りした苗から育った大きな木から枝を再度いただくことになった。
 従って、今、仁科蔵王の原木は仁科会館、仁科博士の生家と理化学研究所に残されたものということになってしまった。

 線量が低下したら再び山形にも育ってくれることと思うが私が生きているうちにその日が来ることを期待している。


理化学研究所知財センターHP: http://r-bigin.riken.jp/bigin/
「製品化の例」http://r-bigin.riken.jp/bigin/history02.html

2009/05/13
 昨日からごうごう風か吹いてほとんど花が落ちてしまった。今年は花が散るのではなく、もぎ取られて終わった。残念。
 4/28から時々サボっていますが仁科蔵王の写真を載せました。毎日見に行きたくなる理由がわかっていただけると思います。

2009/05/11

2009/05/09

2009/05/08

2009/05/06

2009/05/04

2009/05/03

2009/05/02


2009/05/01

2009/04/30

2009/04/29

2009/04/28 露地がやっと開花
 去年、いろいろあって写真、対応にかまけてへぐったが、今年はいいタイミングで取れた。
明日も賓客がこられるがかまわず写真撮りしよう。

2009/04/15
 去年納品したお客様から花が咲いたという驚きの報告やいろいろな現象が集まり始めた。
地域により、咲く時期により花の色も変わってくるのではないかと推定しているのだが。まだ来年でないと確定しないと思う。
また一年目の花は小さくて本来の姿をしていない。日当たりが悪かったり促成すると緑に咲く。
よくみていると2年目以降母体が苦しむほど花つけて、花を(ひなびさして)間引きしている。


2008/10/24
 http://www.creative-hankyu.co.jp/flower/hana-news.html
 仁科蔵王発売開始しました。段取りつくまでどこから発売と言えず申し訳ありませんでした。
直販業務・マニアックな電話が煩雑なため販売業務は完全委託になります。当面年産100本程度かな、この販売によって、日本のどこからより黄色い桜が出てくるか、可能性が分散される。国外から出来ましたなんてことないよう持ち出し禁止ですよ。
 新しい品種を見るとき、喜んだ次の日に失望したり、その翌日に新しい現象見つけて心弾んだりします。そうした思いを、お買い求めの皆さんと共有していただけたら幸いです。先に進み遺伝資源として利用するのは後の世代になるかもしれませんが、生育場所により驚くべき形質が現れるかもしれません。


2008/08/16
 仁科蔵王の自根、気根確認。
 早生都桜は切り花で利用した30年木50本にも自根は確認できなかった。早生都の寿命は短かったが台木の寿命に影響されていたことがうかがえる。自根を出すものについては自身の寿命を全うするものと期待できる。ただ、自根が有利なのかどうかは別だ。いろいろな桜を見ていると接いで病弱な自根を出させないほうが長持ちするものもある。
 しかし仁科蔵王の根は今まで見た中では、八重久作によく似ており網のように細かい。よく地中の養分を吸収し移植に耐えるタイプであるが、根は浅いところを広く広がるよりは根元を基点に放射状に入るのではないかと推定される。


平成20年5月16日

 昨日、県庁へ訪問。こ汚いトラックに鍬とスコップつけて乗っていって、駐車場の守衛さんに「どちらにご訪問でしょうか。」と聞かれて、「副知事に面会です。」といったら、顔が信じていませんでした。が「どうぞあちらへ」とすごく丁寧でした。
 生産流通課によって、中国にサクラの輸出の話を少しして、そこにエコ農業推進課の畜産室長が学生時代の空手部の先輩なのでお話に来て、海外の和牛事情やら輸出の明暗についていろいろ話が弾んでしまった。
 仁科蔵王は理化学研究所とのお約束で海外に出さないことになっている。品種登録権者の許諾なしに国外持ち出しすると犯罪になるから外国に持ち出したら犯罪者になる。したがってこのページでお話しする内容から外れている。したがってこの続きは別のページでの話になります。
 副知事と面会というのは、とある企業の会長のご紹介でした。それもまだ公開前の状態ですので出来次第話の続きはあちらで。


平成20年4月25日
 
 日野副知事突然の来訪。
 中国に桜を植えてみてはというお話。
 すでにN社の社長が中国に4ヘクタールの土地を借りていろんなサクランボの栽培をしているとか。
 「100ヘクタールくらいの土地で世界一の桜公園作ってみたいもんですが、かしてくれますか。」といったら、中国なら貸してくれるじゃろ話してみよう、ということで話は翔んでいる。県民を豊かにすることも大切じゃが、今は輸出が大事だとのこと。私も輸出されて中国の観光公園で皆さんをお待ちすることになるのかな。


平成20年4月24日
 
 山形市会議員・今野誠一先生のとりなしで山形市に仁科蔵王寄付ということで、贈呈式が市役所で行われました。
午前中は山形県警の視閲式、妻は仕事してました。
 妻はカメラマンということでカメラもたせて連れて行ったのでしたが、市川市長の横に席が設けられ大あわてしていました。仁科蔵王は実は新聞記事やテレビで暴露されたように、理化学研究所さんの関係者以外、家族にもまったく実物を見せていなかったため今回、市に持っていったものが内外初めての公開になりました。
 つまり、大事な桜を見せずに隠す亭主より、付録でついてきたにもかかわらず厚遇いただき妻は痛く山形市長のファンになったようで、・・・・・私は市長に敗北して参りました。
 仁科蔵王は山形市霞城公園に植樹され黄色い花の花見をゴールデンウイーク中にできるということになります。また、いよいよ黄色い桜が野に放たれ、更なる品種改良の競争が始まったということです。


平成20年4月1日
 
 仁科加速器センターで植樹式が行われたようです。
 もうあちこちで花咲いて、育種する立場からすると気が気じゃあないです。
普通、品種発表するときは次の品種のめどくらいつけてから発表しているのですが、今回は公的機関の力をお借りしているので、自己の営利戦略で発表を遅らせるなんて失礼な戦略も心苦しいことですし、素直に公開、発売させていただきました。
 黄色い色合いは何なのかとか、色が変化していくのはなんだろなとか疑問もさることながら、交雑がF1に与える変化は非常に関心のあるところです。商品開発まで4年という高速育種はすばらしいのですが、NEXTの点で皆様と同一スタートラインからやることになったのは売る方にもあせりを感じざるを得ないことです。しかし、これをもとにして次の品種ができることは阻む所以もなく自然の流れとして歓迎・応援するべきことではあります。仁科蔵王の変化の秘密は雄髄が機能回復したようによく粉吹くようになっています。ミュータントとして不稔・難稔であった品種がさらに変化して子孫を残そうとしていく、そんな生命の力強ささえ感じました。これが花粉の機能を回復していればさらに面白い展開があるとおもいます。

http://www.rarf.riken.go.jp/newcontents/contents/news/200803-01.html


平成20年3月21日
 
 商談に伺う。大手百貨店グループ・園芸造園販売企業から発売予定。詳細は発売元からの広告にお任せ。
本種の種苗生産に関しては許諾せず当農場独占生産・販売ルートも1社グループ企業になる見込み。当農場からの直販はしない。学術的提供は公的機関へのみ理化学研究所から。
 まだまだ研究課題と可能性を残した桜なので大安売りしてばら撒くことはできない上、当面、国外持ち出しなど犯罪行為は厳罰にすべく備えねばならないとおもう。

http://www.riken.jp/r-navi/nishina-zao/index.html

http://www.city.wako.saitama.jp/j/youkoso/you_1_12_1.html


平成20年1月23日

 仁科蔵王「本当に黄色いんですか。」よく聞かれる。本当に黄色いかどうかは自分の目で見て判断してくださいと答えている。2007年はタイムトラベルの映画が多く、「仮面ライダー電王」なども出てきて時間がテーマになった。國重先生とお話して先生は「花は季節感が大切です」とお教えくださった。私は表現を少しいじって「花は時を刻み分ける商品」といって商談の入り口にしてきた。
 仁科蔵王は開花から毎日色が変わっていく複色の桜だ。黄色もクリーム色から濃い黄色、ほとんどはピンクになっていく。この変化は毎年の一日一日の記憶を刻み分けることだろう。おそらく和光市では入学式前後に咲くのではないかと思うが、どんな色のときに入学式だったかという毎年の気候変動を思い出すものにはちょうどよいと思う。
 残念ながらまだ山形市では仁科蔵王を植えたのは、山形県立山形南高等学校だけで観光目的ではなく、日本初の加速器と仁科先生、命名された不斉合成の野依先生、ビームによる生物進化を考えられた矢野先生、吉田先生、阿部先生をはじめとする理化学研究所の先生方の偉業と功績をしのんで、新しい日本の技術に貢献すべく志を持ってほしいという趣旨だ。いつまでもたかりあいかすめとり合いの経済構成では何もなくなるのは目に見えている。創造の産業がなければいずれ模倣されて日本はなくなるかもしれない。
 現代の錬金術、本当にさまざまの金属と物質を生み出し解明してきた理化学研究所が生命の錬金術でも台頭していたことの廉価普及版と思っている。
 時代は急変している、1990年代、植物しか合成仕分けられない鏡像異性体の数々の分子が、不斉合成により大量安価に合成できるようになり、バイテクブームを終焉に導いた。それでもまだわれわれは品種改良をすすめ、人々は何をか植物や花に求める。今回の野依理事長の命名というのも何かの縁かもしれない。日食のようにだんだん太陽がかけていき、真っ暗になった瞬間からまた反対側から光があらわれるように、ビームによる育種という希望が光っていた。


http://www.riken.go.jp/r-world/info/info/2008/080118/index.html

(以下引用)

淡い黄色の桜の新品種「仁科蔵王」、和光市役所で植樹祭を開催
平成20年1月18日
 2007年10月31日にプレスリリースし、話題を呼んだ新品種のサクラ「仁科蔵王」。理研は、この仁科蔵王の苗木5本を和光市に寄贈し、本日、植樹祭が和光市役所で開催されました。仁科蔵王は、理研仁科加速器研究センター 生物照射チームの阿部知子副チームリーダーらが開発したものです。緑がかった花を咲かせる桜「御衣黄(ぎょいこう)」に理研の加速器「リングサイクロトロン」で原子核を加速した重イオンビームを照射して作り出したもので、淡黄色の花を咲かせます。「仁科」は理研の加速器の父・仁科芳雄博士、「蔵王」は共同研究者のJFC石井農場が山形の育種家であることに由来しています。2001年にノーベル化学賞を受賞した理研の野依良治理事長が命名しました。また、仁科芳雄博士生誕の地である岡山県里庄町にも苗木3本を寄贈し、1月14日に植樹されています。



2007/11/10

 ようこそ、「仁科蔵王」理化学研究所と共同育成者の石井重久です。サーチエンジンでも「仁科蔵王」の名前では今のところかなり後ろなので、よく来られました。その粘りに敬服いたします。仁科蔵王に関してのすべての生育情報がありますが、公開分だけで別に他のパクリサイト見ても同じかもしれません。やばいお話や後ろめたいお話はありませんが、正直、もう少し完璧な黄色にするまで10年をいただくか、今発表するか迷いました。ただ気に入ってくださったお花の先生や市場関係者の方々の推挙によりまして10人中1人でも楽しんでいただけばそれでよいか、あるいは太白のように日本人に愛されずとも、イギリスで愛されることになってもそれもひとつの定めとして、世の旅に出すことになりました。私の品種も「希望」「美和」にいたってはタイで大いに育っているという状況ですので。
 さて「仁科蔵王」の驚愕のポイントは照射から品種登録申請まで4年、育成完了宣言は2006年に理研さんとで協議しましたが2007年の今期春まで様子を見て安定性を確認しました。2004年穂木がきた年に雨で折れなければもう1年早かったのではないかと思います。この育種にかかる驚愕の時間短縮でもって、将来EPA、FTAで野菜花穀物の自由化で安売り競争にさらされる農家に新しい品種もたらしUPOV(品種登録)での保護により生き延びるしかありません。
 もちろん、他の人為突然変異法、放射線、薬剤処理もありますが安定せず枝が伸びながら変化が続き、形質も不安定で特性が短期間には定まりませんでした。ただ、ほしい遺伝子は割りと簡単に作れます。(何をほしがるかにもよるけど、理不尽なものは出るわけない。それを知ってほしがれば確実に出る。これも宝剣のひとつ。)
 古典的には交雑育種、自然突然変異もありますが、時間がかかり、いいもの作った本人もあの世から花見という状態です。果樹にかかる育種の時間たるや15年は当たり前という状況です。そんななか、ほとんど遺伝子組みかえ特許を独占した合衆国は「スモモ大のさくらんぼ」をつくったようですし、いずれどうこういっても大豆のように日本に入ってくることでしょう。合衆国が持っている7本の魔剣から次々に出てくる眷属たち。
 そこに、この短時間で育種できる宝剣を感謝し守り(日本初のサイクロトロンのように海に沈められないように)使いこなして未来に息をつなぎたいところです。
(これ、魔剣と宝剣のアドベンチャーゲームにしたら面白いですが、どうせ私はちょい役、道端で戦い見てる百姓でいいです。日本も遺伝子組みかえの魔剣持ってるけどね。)



仁科蔵王  農林水産省品種登録出願21573号
本品種は、石井重久と独立行政法人理化学研究所との共同育成品種です。」

  「仁科蔵王」物語

「突然変異体植物の作出方法」特許出願公開番号 特開平9-28220号による桜の品種改良 2007/10/31

 理化学研究所ならびにJFC石井農場共同育成による黄色い桜。
 命名は野依良治博士による。
 桜「仁科蔵王」はおおむね淡緑黄に占められ、末期には淡黄ピンクに色彩が変化する。初めて黄を基本にした色の桜となる。まさに蔵王のお釜のような美しい桜。生育は旺盛。

 育種の方法は
 http://www.rarf.riken.go.jp/newcontents/contents/research/bio.html  
 
http://r-bigin.riken.jp/bigin/patent/1997/apr/index.html

 プレスリリースの内容は
  http://www.riken.jp/r-world/info/release/press/2007/071031/index.html
  http://www.riken.jp/r-world/info/release/press/2007/071031/detail.html

 『理研ニュース』2007年11月号、11/5発行
 [ html ]
 http://www.riken.jp/r-world/info/release/news/2007/nov/index.html
 [ PDF ]
 http://www.riken.jp/r-world/info/release/news/2007/pdf/nov.pdf



概要 

 本種は御衣黄( Cerasus lannesiana 'Gioiko' Koidzumi )の穂木 scion に対して炭素イオンビームを理化学研究所(仁科加速器研究センター)にて(20040315)照射。同月1617(山形市)で接木 台木 stock はすべて青葉桜 (Cerasus lannesiana Multiplex)を用いた。青葉桜と御衣黄との接木親和性(活着)は標準で本年80%程度。通年は90%弱である。かなり接木親和性は高いために用いた。

 その中で15Gy区1固体。10Gy区3個体の生存を得、その中の10Gy照射の1固体が本「仁科蔵王」である。穂木は各10本を照射した。

 ところが、その年は集中豪雨が多発し、よく成長した照射体に枝折れなど発生したために、当年9月ならびに翌年2月に高継ぎして現在の場所に移動した。

 本種は2006年に初開花。放射線に比較して形質の安定度が高く、キメラや変異の揺れもなく2メートルほどの枝がそろって同じ花になった。

 本種は接木初年に枝の長さをすべて足すと延べ724センチも伸びた10Gy照射区の個体であり、すこぶる生育は旺盛なものである。また「仁科蔵王」は青葉桜、山桜、里桜との接木親和性が高く、2007年実施の接木97本中82本が活着。原木は愛久作(早稲都桜×横浜緋桜)に高接ぎしているが、台風豪雪にも剥離しないほどよくついている。

対照品種と区別される特性

    a 対照品種名

                    御衣黄

          鬱金

    b 区別される特性

 花は本年5月4日であったが例年連休明け程度に開花している。開花期間は開花日から12日間程度。花弁はJHS0702淡黄ピンクのふちに、JHS0703淡緑黄とJHS3102淡緑黄の縞が花弁を占め、JHS3504明黄緑のすじがはいる。開花当初は淡緑黄が多くを占めるが、末期になると淡黄ピンクが大部分に広がってくる。複色である。

 御衣黄はJHS3504明黄緑、JHS3501緑白、の二つの縞が占有していて、JHS9706明紫赤の線が入る。末期になると JHS3504明黄緑、JHS9706明紫赤が増大してくる。

 鬱金はJHS3305鮮黄緑、JHS3102淡黄緑、JHS3501緑白の縞に、JHS9504鮮紫ピンクの線が入る。末期は花の中心部が赤くなり、JHS3305鮮黄緑、JHS3102淡黄緑の占有部分が増える。

 花は大きく4.04.7センチある。花ごとに旗弁数にばらつきがあり、半八重である。

 仁科蔵王は皮目が細かく、対照区二つに比較して多い。葉の幅が狭く長いのは御衣黄に似る。若芽の色はJHS1009の暗赤褐で対照区の茶色に対して区別できる。葉の葉脈の数は対照区二つより多く、托葉の分岐性は御衣黄に似る。花の印象のみ鬱金に近い。

 開花期は鬱金が3−4日早く咲き、仁科蔵王と御衣黄は同日に咲く。花は半八重で、対照区二つとも八重になる。花の大きさは対照区より大きい。したがって花弁も大きい。雄髄の長さは御衣黄に似る。小花柄の色はJHS1009暗赤褐色で対照区二つの濃黄緑と区別できる。

 開花期間は5月初旬ごろから約20日間。

なお詳細連絡先は 理化学研究所  http://www.riken.jp/

         JFC石井農場 http://www.prunus.net/


 今年はあきたこまち60キロ先渡し金で9000円、はえぬきで10000円。親父も去勢されたような顔して田んぼで藁切ってます。JA予約買取で60キロ16000円だからまあバブルのいいときの半分だろう。
 こんな中で来年からEPA,FTAが順次始まる。原価割れしたままさらにエリア内関税自由化・・・第二次世界大戦前のブロック経済に似ているような気がするが、これでさらに農業の国際化も進み、野菜花きにおいてもさらに自由化が進むだろう。自由化が進むということは自由に作れる商品はコストの限界まで値を下げると考えたほうがいい。今の農業は労働賃金を作物に添加せずに販売して対抗している。定年退職後の老人、暇な主婦の道楽がもっとも贅沢な農業をして耕地を保全している。近々農業といえば産業ではなく、NPOとかボランティアの部類になるのではないかと思われる。一部自治体では水路の管理に市民ボランティア、あぜ道の草刈に市民ボランティアというのをTV放送していたが、いずれは外苑部だけでなく、田植えに市民ボランティア、稲刈りに市民ボランティア・・・・・になるのではないだろうか。
 あるいは農地自由化によって百姓してても外資企業なんてなったらかっこいいかも。そうなったら外資の会社が桜の育種して、いろいろ出してくることもありえる。つばき→カメリア、あじさい→ハイドランジア、ツツジ、キク、パンジー、ユリ・・・・
日本原産で外国から再輸入された多くの花たち。
 日本が新しい美の提案に敗北して外国の花をひざまづいて買い続けるか、われわれが新しい美を生み出し続け見せ付け続けるか、食料という糧で高付加価値で戦い続ける農家のように、精神の糧で戦おう。食糧も輸入、国花の桜まで外国から輸入してますといったら、その国に併合してもらったほうがいいかもしれないから。

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